招き猫は右手・左手どっち?意味・色・置き場所・由来

右手を上げた猫は金運、左手を上げた猫は人(お客)を招く。まずこの一行で、多くの人が知りたいことは片づく。家でお金を貯めたいなら右手、店に人を呼びたいなら左手だ。あとは手の高さ、両手を上げた猫、色の違い、そして由来を押さえておけば、選ぶときに迷わない。

右手は金運、左手は人を招く

招き猫の基本は、上げている手で決まる。

  • 右手を上げた猫:お金を招く。金運を願う人や、家に置いて蓄えを守りたい人に向く。
  • 左手を上げた猫:人を招く。千客万来・商売繁盛を願う店向けで、招くのは客足だ。

手を上げる高さにも意味がある。耳より高く上げた猫は遠くの福を、耳より低い猫は近くの福を招くとされる。大きな福を狙うなら高い手、身近な福なら低い手、という選び分けだ。

両手を上げた猫もあるが、これは解釈が二つに割れる。お金も人も両方招くという見方と、両手を上げた姿が「お手上げ(万歳=降参)」に見えて商売には縁起が悪いと嫌う見方だ。どちらが正しいという裁定はない。民俗の面白さはこの取捨にあるので、いま自分に足りないものを一つ選ぶほうが、全部ほしい両手の猫より正直だ。

色にも意味がある

招き猫は色によっても願いが分かれる。

主なご利益
三毛(白地に橙と黒)定番。古くから最も縁起が良いとされる
開運招福、商売繁盛
金・黄金運上昇
魔除け、厄除け、家内安全
病除け、無病息災
ピンク恋愛成就

三毛が定番なのは、オスの三毛猫が遺伝的にごく稀で、昔から吉兆とされてきた名残だ。色を選ぶときも、上げる手を選ぶときと同じで、まず自分がいま何を願うのかを決めてから選ぶといい。

どこから来た?諸説ある由来

招き猫は江戸時代の江戸(今の東京)で生まれた縁起物だ。ただし「これが発祥」という定説はなく、諸説が並び立っている。代表的なものだけでも次の三つがある。

  • 豪徳寺(世田谷):彦根藩主の井伊直孝が、寺の前で手招きする白猫に誘われて門をくぐった直後、もといた木に雷が落ちた。難を逃れた縁で井伊家が寺を手厚く保護したという言い伝え。今も招福殿のそばには、参拝者が奉納した白い招福猫が所狭しと並ぶ。
  • 今戸神社(浅草):貧しさから愛猫を手放した老婆の夢に猫が現れ、「自分の姿を人形にすれば福が来る」と告げた。今戸焼の土で作った猫が浅草でよく売れたという説で、今戸神社は今では縁結びで知られる。
  • 自性院(新宿):戦に敗れて道に迷った太田道灌を、一匹の黒猫が手招きして寺へ導き、のちの逆転につながったという話。

どれも言い伝えで、日本でも一つには決まっていない。断定的に「招き猫は◯◯発祥」と書く記事を見かけたら、そのうちの一説を全部と取り違えていることが多い。なお招き猫が手のひらを外に向けて下に振るのは、日本式の「おいでおいで」の仕草だ。前足のそばに抱えた金色の楕円は江戸時代の金貨「小判」で、たいてい「千万両」と書かれている。当時すでに大金だった「千両」を、民俗はさらに一万倍にして景気よく盛った。

置き場所は店と家で変わる

置く場所は、招きたいものによって変える。

  • :入り口やお客の流れが見える向きに置く。レジ台や受付など、入ってすぐ目に入る場所がよく、高さは腰より上が目安。人を呼ぶ左手の猫が向く。
  • :玄関で入り口に向けて福を家の中へ招くか、家の落ち着いた場所に金運を願う右手の猫を置く。玄関まわりの整え方は玄関の風水の基本にまとめてある。

共通するのは、きれいに保つことだ。欠けや色あせが出たら替える、壁に向けて置かない、物の陰に埋もれさせない。埃をかぶった招き猫は、福ではなく「片づけを後回しにしている自分」を毎日思い出させてしまう。日本では9月29日を「来る福(くるふく)」の語呂合わせで招き猫の日としている(1995年に愛好家団体の日本招猫倶楽部が制定)。覚えにくければ、その日を猫の埃を払う日と決めておくといい。

どちらを選ぶかは、自分への問い

右手か左手かは、突き詰めれば自分との対話だ。いま足りないのは人か、お金か。この「選ぶ」という行為そのものが、ぼんやりした不安を一つの具体的な方向に翻訳してくれる。毎日その上げた手を見て思い出すのは、猫の霊力ではなく、自分が出した答えのほうだ。縁起物は思い出させてくれる装置であって、打ち出の小づちではない。

供えたり埃を払ったりする手間なく、毎日ブラウザの隅で福を招く猫がほしい人には、kaucim.ai が招き猫のデスクトップペットを用意している。一日一回の小判の雨と一言の吉話つきで、無料。雨がやむと、隅で丸くなって眠る。民俗は時代に合わせて、新しい姿に育っていい。

よくある質問

招き猫は右手と左手のどちらがいいですか?

右手を上げた猫は金運を招くので家向き、左手を上げた猫は人(客)を招くので店向きです。まず自分がいま何を招きたいかで選びます。両手を上げた猫は、財も客も招くという見方と、「お手上げ」に見えて縁起が悪いと嫌う見方の両方があります。

招き猫の色にはどんな意味がありますか?

白は開運招福と商売繁盛、金・黄は金運上昇、黒は魔除けと厄除け、赤は病除けと無病息災、ピンクは恋愛成就とされます。白地に橙と黒の三毛は定番で、古くから最も縁起が良いと言われます。願いに合わせて色を選ぶとよいです。

招き猫の由来は?発祥はどこですか?

江戸時代の江戸(今の東京)で生まれた縁起物です。発祥には定説がなく、世田谷の豪徳寺、浅草の今戸神社、新宿の自性院など諸説が並びます。手のひらを外に向けて下に振る仕草は、日本式の「おいでおいで」を表しています。

招き猫はどこに置けばいいですか?

店ならレジや受付など入り口が見える向きに、高さは腰より上に置きます。家なら玄関で入り口に向けるか、落ち着いた場所に金運を願う右手の猫を置きます。共通の心得は、きれいに保ち、壁に向けず、物の陰に埋もれさせないことです。

招き猫は手を上げる高さでも意味が変わりますか?

変わります。耳より高く手を上げた猫は遠くの福を、耳より低い猫は近くの福を招くとされます。大きな福を願うなら高い手の猫、身近な福を願うなら低い手の猫、というように選び分けられます。

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